愛するという事
前のバイト先のBGMがラブソング多めで、
「そんなに愛ばっか歌ってどないなるねん!!」
ってちょっとだけキレてた、「愛」が気になって仕方がないさくらもちです。
身の回りもやっと落ち着き、時間が出来始めたので、今日から「愛」について少しブログにまとめようと思ったので取り敢えず書いてみています。
なぜ「愛」なのか?というのは、それは「愛」が少なくとも自分の中で、人間の実在の問題に対する答え、若しくは人生の意味だと感じているし、そう信じれるからです。
そんなこんなで第一回目はエーリッヒ・フロムの代表作「愛するという事」の第1章「愛は技術か」を少しまとめたいと思います。
愛は技術だろうか?それとも恋に落ちると言うように運の問題だろうか?
約すればこんな一文から始まるこの章、フロムはこの章で、「愛は技術であり、運では無い」と言います。
そして愛は運である(愛するという技術を学ぶ意味などない)という(フロムからすれば)誤解を生む3つの点を上げています。
第一に、大抵の人は「愛」の問題を、愛するという問題、愛する能力の問題だと捉えずに、愛される能力の問題として捉えている点。
後の章でフロムは「愛」の定義を、
「意思に基づいた行為であり、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけること」
としています。その本質からして「愛」は与えられるというより、与える事そのものであると言えます。
ですから、そもそも愛される能力という話ではない。
という事になるんですね。
第二に、愛の問題とは「対象の問題」であって「能力の問題」ではないと思い込んでいる点。
フロムは、
「愛する事は簡単で、それよりも「愛するに相応しい相手」「愛されるに相応しい相手」を見つける事が難しいと人々は考えてる。」
と言います。
更にフロムは、
「何もかもが商品化され、物質的成功が特に価値を持つ様な社会では、人間の愛情関係が、商品や労働市場を支配しているのと同じ交換のパターンに従っていたとしても、驚くには当たらない」
とも言っています。
つまり、フロムは、現代の恋のシステムは市場のシステムに従って動いており、互いの「魅力」が釣り合った時に商談が成立する。つまり恋に落ちるのだと考えている訳です。
だからこそ、人々は自分の商品価値を高める為に「愛される能力」を磨くのだと考えてるのです。
そして、人々は愛するという技術を学ぶ意味などないと誤解している。と考えてる訳ですね。
第三に、「恋に落ちる」という体験と「愛の中にとどまっている」という持続的な状態とを混同している点。
フロムは、互いに夢中になった状態を、互いの孤独が解消された反動かもしれないと語っています。
もしそうだとすれば、親しくなるに連れ、孤独が消え去ったという「奇跡」が無くなり、やがて倦怠、失望、反感といったものが現れ、最初の興奮も消え去ってしまう。
つまり、「恋に落ちた」時の奇跡や興奮は「愛」ではなく、最初の孤独を解消した!!って喜びだけで成り立ってるだけのもの。でも、喜びは冷め、倦怠はやってくるので、「愛」を学ばんかい!っていってる訳ですね。
そしてフロムは
「これほど大きな希望と期待とともに始まりながら、決まって失敗に終わる活動や事業など、愛の他に見当たらない。もしこれが愛ではなく、他の活動なら人は失敗の原因を探り、どうすれば上手く行くかを知るだろう。なぜ「愛」の問題に対しても同じ様にしないのか」
と疑問を投げかけ
「「愛」する事を辞めてしまう事が出来ない以上、失敗を克服する方法は1つしかない。失敗の原因を調べ、愛の意味を学ぶ事である」
とまとめています。
その上で「愛」の技術の習得に必要な事柄3つを
・理論に精通する事 (勉強する事)
・実際の体験を山ほど積む事 (実践する事)
・対象が究極の関心事である事
としています。
そして最後にフロムは、
「どうして「愛」する技術を学ぼうとしないのか?」
という疑問に対する答えとして
「殆ど全ての物(権力、富、名声)が愛よりも重要だと考えているからだ」
と言います。
つまり、愛は心にしか利益を与えてくれず、物の様に現代的な意味での利益はもたらしてくれない。
故に、我々はこんな贅沢品(愛)にエネルギーを注ぐ事は出来ない。となる訳ですね、、
そして
「果たしてそうだろうか?」
というフロムの疑問でこの章は終わっています。
勿論、そうではないとフロムは言っているのですが、
取り敢えず一章は終わりです。
正直、恋も何もしたことの無い私としては実感に乏しいんですよね。悲しい事に(T ^ T)
でも愛とか恋って不思議じゃないですか?
なんでみんなそんなに
「気づいたら恋に落ちちゃってたんだよね(๑╹ω╹๑ )」
くらいで出来ちゃってるんですか?
保育園or幼稚園で習いました?テスト出ましたっけ?
というかヒトって怖くないですか?(本心)
なんでそんなに心的距離を近くできるんですか!?
って感じです。
まぁ、そんなこんなでやっていきたいと思います。